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ryoです。
2022年10月期の秋ドラマで「ーmediumー霊媒探偵城塚翡翠」が実写ドラマ化されることが決まりました。
主演は清原果耶さんです。
気になるドラマキャストや主題歌・ロケ地そしてネタバレ(考察)について記事にまとめて紹介したいと思います。
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」のドラマ原作は?
「ーmediumー霊媒探偵城塚翡翠」の原作は2019年出版の相沢紗呼さん原作のミステリーです。
原作はミステリー5冠を獲得し最高のミステリーと名高い名作ミステリー小説。
「medium」相沢沙呼
犯人が予想できてしまい呆気ないなあ…。と思っていたけど、犯人がわかってからがメチャクチャ面白かった!!ドンドン惹き混まれていく。個人的にはミステリーよりも翡翠ちゃんに惹かれましたね。強烈で痛切で痛快なミステリー小説に満足度100%でした。invertも面白い。#読了 pic.twitter.com/mxRTJDejCe
— ひなた│読書垢* (@hinata_book_) March 22, 2022
現在、最新作となる2作目の「-invert-城塚翡翠叙述集」も出版されています。
invert/相沢沙呼
推理小説の醍醐味は人それぞれ思うところがあるのだろうな。華麗なトリックや犯人の意外性、大どんでん返しとか。
「すべてが、反転」「探偵の推理を推理する」ってそういうことかぁ。
そして翡翠ちゃん。あざといだけじゃないのでは…と思うけれど本当の彼女は未だ謎です。#読了 pic.twitter.com/QRepeWNxKN— sato (@bookandcafe243) October 16, 2021
いよいよ発売まで一週間ということで再告知ですが、来週9/14日は城塚翡翠シリーズ最新作『invert II 覗き窓の死角』の発売日です。倒叙長編と倒叙中編の二本が収録されたお得な内容でございます。写真は最強にカッコ良い色校です。#翡翠ちゃんかわいい pic.twitter.com/MjMcxTiRXc
— 相沢沙呼 (@sakomoko) September 7, 2022
また漫画連載もスタートしていますので漫画から予習すると入りやすいかも?しれません。
【特報】
清原果耶さん主演のドラマ化決定で話題の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』マンガ連載が「アフタヌーン」2022年11月号〈9月24日(土)発売〉よりスタート!
漫画を手掛けるのは清原紘さん!
原作・相沢沙呼さん完全監修でお届けします!#日テレ #10月期日曜ドラマ #新ドラマ #日曜ドラマ #城塚翡翠 pic.twitter.com/D3Nbmin6j7— アフタヌーン (@afternoon_manga) August 23, 2022
他にもオーディオブック配信もされています。
ミステリー小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』のオーディオブックが配信開始。キャスト:古賀葵・赤羽根健治ほかhttps://t.co/eYW1WV0E4P pic.twitter.com/eYqc8G3MC1
— ANIME SEIYU (@animeseiyu) September 28, 2020
でも原作小説推奨派の私的には小説から入ってもらえるのがおすすめです!
やはり原作でしか味わえないものがありますからね
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」のドラマロケ地は?
ドラマ主題歌はまだ公式より発表されていません。
続報が入り次第追記したいと思います。
個人的にはファンでもあるから推しているだけですが…「ミステリという勿れ」で主題歌を担当したking Gnuに主題歌を担当してほしいです!
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」のドラマ主題歌は?
ドラマロケ地もツイッターなどで情報がまだ出回っていないみたいです。
こちらも改めて追記したいと思います。
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」のドラマキャストは?
公式発表ではヒロインの城塚翡翠役が「清原果耶」さん、そして探偵役の香月史郎役に瀬戸康史さんあることが発表されています。
✨✨香月史郎役キャスト発表✨✨
日テレ系新日曜ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」#清原果耶 さん演じる、ヒロイン #城塚翡翠 と共に事件を解決する香月史郎役は✨#瀬戸康史 さん✨!
10月が待ち遠しい!原作の相沢沙呼さん『#medium 霊媒探偵城塚翡翠』を読んでお待ちください!#翡翠ちゃんかわいい pic.twitter.com/jO6OCigHFE
— 講談社文庫 (@kodanshabunko) September 5, 2022
そのほかのキャストについてはまだ未発表となっていますので改めて追記致します。
清原さんの城塚翡翠役はイメージにぴったりだと思います!
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」のネタバレを紹介!
「-medium-霊媒探偵城塚翡翠」は4編「泣き女の殺人」、「水鏡荘の殺人」、「女子高生連続絞殺事件」、「VSエリミネーター」から構成されています。
通常通りドラマが1クールの10話構成だと内容的に足りなくなるため次巻invertの内容も多少混じるのではないかと思っています。
invertのネタバレも併せて追記しておきたいと思いますが、まずは先にmediumのネタバレに触れていきたいと思います。
霊媒の能力により死者の魂に干渉することで誰が殺害を犯したのかが分かる翡翠と翡翠の言葉(翡翠の霊媒は証拠能力がないため)から論理的推理を構築する香月史郎のコンビが活躍するオカルト×ミステリーとなっています。
第一話「泣き女の殺人」
霊感が強く生者死者の魂に干渉できる特殊能力(霊媒体質)をもつ白塚翡翠と本作の探偵役であり小説家・香月(こうげつ)史郎の初登場回です。
まず、最初に犯人を書いてしまいますが倉持結花を殺害したのは「小林舞衣」です。
舞衣は同僚の西村玖人(くうと)に恋愛感情を持っており、合コンの場で西村とより親密な関係になることを狙っていました。その合コンに呼ばれたのが親友の倉持結花。結花は付き合いの長い香月に恋愛感情を抱いており西村には全く興味がありませんでしたが、合コン以来西村から熱烈な押しが始まりややストーカーじみた西村の行動に辟易としていました。(当初警察から怨恨の縺れから恋愛を拒否された西村が殺害したのではと思われていましたが、西村にはアリバイがあり皮肉?にも違法風俗店を利用していたため監視カメラで確認され容疑が晴れています)
事件前日、部屋に遊びに来ていた舞衣に対して西村のストーカーに困っていて気持ち悪いと零してしまい逆上した舞衣と口論となっています(舞衣は学生時代から好きな相手が自分ではなく結花の事を好きになる。結花に大切なものを奪われてきたという恨みが爆発したためです。)舞衣に突き飛ばされた結花はテーブルで頭を強打し死亡してしまいました。後に香月の推理と翡翠の霊媒体質(翡翠が結花の魂を自身に憑依させて事件当時の結花からヒントを引き出す)によりテーブルの側で割れていたガラス片の中にメガネレンズの破片が混じっていたことで舞衣が犯人であることが判明し舞衣は自首しています。
香月の推理内容をまとめると下記になります。
- 事件前日、結花の携帯には舞衣から連絡があったこと
- 結花が泣き女の霊を見るようになったのは事件の一週間前だったこと(のちに泣き女が結花についていたのは翡翠と同じように魂の匂いを感じ取って、これから亡くなってしまう結花を憂いて泣いていたと香月は考察しています)
- 事件後、舞衣が眼鏡を変えていたこと
- 結花の霊魂が「あの子」が何か探していると話したこと(結花の遺体の前には割れたグラスがあったことから犯人と思われる「あの子」はグラスの破片を探していたと香月は考察)
- 事件現場から結花のスケジュール帖は盗まれておらず、スケジュール予定にはない人物。つまり急遽結花の家を訪れることになった人物が犯人であるはずだということ
タイトルにもなっている泣き女とは結花が話した事件一週間前よりみている夢に関係しています。翡翠の元に香月と一緒に訪れた結花はベッドから起きると泣いた女が立っているというものです。
結花が殺される前より泣き女の霊は現れていて泣き女が呪殺したのではないか?と香月の問いに対して翡翠はそれは違うと否定しています。死者の霊が生者に干渉して殺すことはできない。死者の魂は停滞を続けるだけでせいぜい枕元に現れて精神的に追い詰め自殺させることが堰の山だと言います。しかし、これまで霊媒として様々な人物を視てきた翡翠はあることに気づきます。泣き女の霊がついている人物は必ず死亡しているというものです。また未来予知できる死者の霊も存在しないと言います。
そこで香月はある疑問を持っています、生者を死者の霊は殺すことができない。また未来予知もできない。ならどうして殺害された結花に泣き女の霊はついていたのか?「結花は泣き女に憑かれたから死んだのか?それとも結花が死んでしまうから泣き女が泣いていたのか?」ー
ラストでは舞衣が殺人を犯す瞬間、「殺してしまえ」という言葉を聞いた気がしたという内容から香月は死者の魂は停滞するだけ。しかし、停滞するが故に人の心の隙間に付け込んで殺人を唆す悪霊も存在するのではないか?ということを匂わせて物語は終了します。
第二話「水鏡荘の殺人」
小説家仲間の黒越篤が所有する別荘水鏡荘へのバーベキューパーティに招待された香月が翡翠と共に訪れた際に事件が起こります。
水鏡荘所有者の黒越篤が殺害されたのです。
たぶんドラマ化されてもすぐにわかると思いますので先にこちらも犯人を。。黒越篤を殺害した犯人は彼の弟子でミステリー小説志望の「別所幸介」です。事件が起きた当日、霊媒能力で別所幸介の魂の匂いが明らかに異質になっていたという翡翠の言葉からすぐに犯人が割り出されてしまいます。こんな特殊能力では犯人たまったものではありませんね(汗)
黒越の最新小説で別所のアイデアが無断で盗まれており、黒越からお前には小説家の才能がないから私が有用に使ってやったのだ。という言葉を聞いて頭に血が上った別所幸介が黒越を殺害しています。(第一話同様に別所からも殺害時に誰かから殺してしまえという言葉を聞いたといいます。)
容疑者はパーティ出席者で編集者の有本道之、黒越の元弟子新谷由紀乃、同じく黒越の弟子別所幸介です。
警察は新谷と黒越が不倫関係にあったことを突き止めます。しかし、新谷由紀乃の供述では不倫解消を話したところから黒越から脅迫されパソコンから翔子画像削除する機会を伺っていたと言います。実際に事件当日、黒越のパソコンから新谷は証拠画像を削除しています。(普段、黒越のパソコンはパスコードロックが一時間で設定されていました)。このままでは警察は新谷由紀乃を誤認逮捕してしまうことから翡翠に事件解決を嘆願され香月は真相を解き明かしています。
事件解決のヒントになるのが、翡翠が事件の合間に見た夢になります。容疑者三人は事件があった夜、トイレに入っていたことを香月が確認しています。洗面所にはキャビネットの扉には鏡が備え付けられていました。そして、事件前の午前0時ではキャビネットは閉じたままだったことです。
翡翠は洗面所に移った鏡からの景色を夢として見ており、三人ともが翡翠の元に来ては翡翠を触る。そして見えたり見えなくなったりするという夢。この夢は翡翠が洗面所のキャビネットから見た景色だったのではないか?と香月は考えます。三人が洗面所に立った順番から言い換えると、
- 有本が洗面所に立つ。キャビネットを開ける。鏡が脇に向けられる。
- 別所が洗面所に立つ。キャビネットを開ける。鏡が別所を映す。
- 新谷が洗面所に立つ。キャビネットを開ける。鏡が脇に向けられる。少ししてキャビネットを閉ざす。
となおせます。注意点としてキャビネットを閉める=鏡がなくなる。キャビネットを開ける=鏡がでてくる。となることです。
①新谷由紀乃を犯人と仮定した場合
新谷が犯人の場合は、前に洗面所を使用した有本か別所がキャビネットを開けたことになります。
血痕が付着していないか確かめた後、翡翠の言葉通り新谷がキャビネットを閉めます。(鏡に幽霊が映るのを恐れた為出ていく際にキャビネットを閉めたと考えられます。)
キャビネットを閉めた後、血痕と指紋が付着したことに気づきふき取る。そして洗面所を新谷が出る。
この場合、新谷由紀乃の指紋が同じ場所から2つ検出されたという事実から一度入念に指紋をふき取ったにも関わらず不用意にも同じ場所に指紋を付けているため不自然過ぎて合理的ではありません。
②別所幸介を犯人と仮定した場合
別所が犯人の場合、前に洗面所を使用した有本がキャビネットを締めた。(鏡に幽霊が映るのを恐れた為出ていく際にキャビネットを閉めたと考えられます。)
血痕が付着しているかどうかを確認するために別所がキャビネットを開けます。
確認後キャビネットを閉じる。指紋と血痕をキャビネットに残したことに気づき入念にふき取る。
別所が洗面所を出る。次に洗面所に来た新谷がキャビネットを開ける。
翡翠の言葉通りの状況が成立し、合理的理由となります。
③有本道之が犯人と仮定した場合
有本が犯人の場合、午前0時時点では香月がキャビネットが閉められていたことを確認しています。そのため有本はキャビネットを閉める必要がありません。
この場合、有本はキャビネットに触れない為指紋と血痕が残りません。すると犯人が血痕と指紋をふき取ったという事実に反するため矛盾します。
有本が犯人の場合、幽霊を怖がっていたと事実から殺害を犯したにも関わらず鏡に映る幽霊を恐れてキャビネットを締めた可能性が有本にはあります。
キャビネットを開けた後、血痕が付着していないかを確認しキャビネットを閉じる。キャビネットに指紋と血痕が付着していることに気づきふき取る。
次に洗面所に来た別所がキャビネットを開けるため、翡翠の言葉通りになる状況が成立します。
そのため仮説だけでは新谷犯人説は除外できても有本説、別所説は残ってしまいます。
香月の推理内容をまとめると下記になります。
- 水鏡荘で有本と新谷は幽霊を見たことがあり、二人とも恐れていた。(洗面所のキャビネットを脇に向けたのは鏡に幽霊が映っていることを恐れた為)
- 黒越の死亡推定時刻が午前0時~2時の間であること
- 警察の捜査により洗面所の鏡には一か所だけ指紋を入念にふき取った形跡があるのに、その上から新谷由紀乃の指紋が二つ検出された。(別所は犯行後、血痕が付着していないか確認するために洗面所に立ち鏡に触れた際に血痕と指紋を残してしまったため入念にふき取っています。)
- 有本、別所、新谷それぞれが犯人である3つの仮定をした場合、合理的理由が成立するのは有本、別所のみ。しかし、新谷は黒越のパソコンから不倫証拠を削除できたことから有本が犯人の場合、事実と矛盾が起こること
- 黒越のパソコンには一時間のパスコードロックが設定されており、ロック解除方法を知らなかった新谷が不倫画像を削除できたこと。(つまり、有本を犯人と仮定した場合遅くとも犯行時刻が午前0時15分となり、新谷がトイレに立った時刻午前1時45分から1時間半経過するため新谷が証拠画像を削除できず矛盾が起きます。)
第二話では白塚翡翠の血筋についても紹介があります。
彼女はクォーターで祖母がイギリス人であること。代々霊媒の特殊能力を宿していること。
そして、古い血筋を辿れば処刑執行人「シャルル=アンリ=サンソン」に行きつくことです。
サンソンはフランス革命期の有名な死刑執行人でギロチンを用いて人類史上二番目に多くの人の首を刎ねた人物です。彼は死刑執行人と言う立場でありながら死刑廃止を訴えた慈愛に満ちた人物だったともいわれています。なお公式記録で最も死刑を執行したのはドイツのヨハン・ライヒハートです(ヨハン・ライヒハートは3,165人でアンリ・サンソンは約2,700人)。サンソンの呪われた血が自身の霊媒として宿っているのだと翡翠は解釈しているようですね。
無事、香月が事件の真相を解き明かし物語は終了します。香月が翡翠が霊媒の特殊能力を宿して与えられた運命があるのなら自分の役割は翡翠の証拠のない証言に論理性を与えることだと決意するシーンが二人の関係を印象付ける内容となっています。
第三話「女子高生連続絞殺事件」
第三話では女子高生を狙った連続絞殺事件です。
事件現場は被害者の通う高校の近くであり、犯行時刻はいつも下校時刻だったこと。犯人は性的暴行を加えないが被害者の衣類を剥ぎ取った着衣の乱れがあった、犯人は柔らない布状の凶器を用いること、自身のDNAが検出されることを恐れて被害者の爪を切っていることから男性であると警察は考えていました。しかし、翡翠の特殊能力で犯人は女性。しかも被害者の通う高校三年生の女子高生だと言います。
被害者達(武中遥香,北野由里,藤間菜月)が利用する写真館に犯人との接点がありました。その写真館こそ犯人である「藁科(わらしな)琴音」の父親が経営する写真館だったからです。
藁科琴音は被害者女性達の絞殺し遺体の着衣を乱れさせるなどして理想の構図を作り上げた後、高所から被害者を撮影してその写真を記念品として持ち帰るシリアルキラーでした。
自身の写真館を訪れている後輩にスカーフの交換を申し出、被害者が油断した所を絞殺する。
犯行動機は可愛らしい容姿の女の子でも首が締まり苦しんでいる様子を見てみたいという身勝手な理由から犯行を行っていました。
香月は最初の現場で被害者の遺体があった側にカメラレンズが転がった痕があったことから犯人はレンズ交換が必要なカメラを所有していたと推測し、被害者生徒と共通点があった「藁科琴音」にたどり着いています。
第4話「VSエリミネーター」
VSエリミネーターは1~3話までが全て4話のための伏線であったことが明かされる大どんでん返しがあります。
第4話で明かされる真相は3つあります。
- 物語の裏で暗躍し若い女性の腹部にナイフを突き刺し、出血死させる連続殺人鬼が「鶴丘文樹」であること。
- 城塚翡翠の正体はインチキ霊媒師であり実際は何の霊感も持たない奇術師(探偵)であること
- これまで翡翠が香月と行動を共にしていたのは全て物語の裏で暗躍する連続殺人鬼を捕まえるためであったこと(警察と秘密裏に協力していました)
まずは1つ目について、「鶴丘文樹」が巷を騒がせている連続殺人鬼であることが明かされます(幕間で鶴岡については原作で描写があります。)
鶴岡文樹と言われても誰?と思いますが、鶴岡文樹にはもうひとつの名前があります。もう一つ名前については皆さんもよく知っているはずです。そう彼のもう一つの名前が小説家「香月史郎」です。
香月は亡くした義姉・鶴岡陽子が強盗に捕まり衣服をはぎ取られ縄に拘束されたまま腹部にナイフを突き立てられる様子を目撃した幼少期の体験が犯行に起因しています。かつて鶴岡文樹は姉を助けようと突き刺されたナイフを抜いて姉を出血死させてしまいます。姉が最期ナイフを抜かれた時痛みを感じていたのか?死んで天国に行けたのか?姉は救われたのか?その答えが知りたくて姉に容姿が似た若い女性を標的に実験と称した殺人を犯しています。
本作で探偵役を務めていた香月の推理をサポートしていた翡翠こそ本物の探偵で、彼女の並外れた推理力から霊媒師を演技し香月が真相にたどり着けるように誘導していました。香月こそ本作のピエロだったことが初めて明かされるわけです。
明かされて読者は気づくわけですが香月が犯人である伏線は散りばめられていました。
水鏡荘で連続殺人鬼についてプロファイリングを香月が披露した際、妙に具体的だったこと。藁科琴音と取調室で接見した際に香月に対して藁科琴音は親近感を抱いていたこと。原作小説では翡翠の事を「霊媒の娘」と突き放した表現をしており(翡翠の事をターゲットの一人とみていたため)物語が進むにつれて徐々に翡翠へ執着する様子が強くなっていくこと。などです。
2つめ、これまで演じていたビビりでおっちょこちょい、特別な能力を持て余して悲観する少女像は全て演技であり霊媒師を演じながら香月が事件の真相にたどり着けるようにサポートしていました。香月に拘束されナイフで刺される寸前に翡翠は本性を現し、自身がインチキ霊媒師であることを明かします。
3つめ、香月に拘束され絶体協力関係にあった鐘場刑事と絶命の状況に陥りながらも機転を利かせ、秘密裏に協力関係にあった鐘場刑事と連絡を取り香月を逮捕しています。
最初に香月と翡翠があった際、香月は翡翠の事を実験対象とみていて翡翠は人に知られてはいけない秘密を抱えた瑕をもつ人間だと香月を見ていました。物語の最中、二人は歪な協力関係にありながら腹の中では化かし合いをしていたわけですね。
何よりもすごいのはこれまでの話は全て4話の為の伏線でしかなかったという点ですね。また香月が推理した解法以外にも翡翠は事件解決の糸口を披露しています。同じ事件でありながら異なる探偵がそれぞれ別の方法で事件の真相に至っていたことも驚きでした。
真相は不明ですが、翡翠の両親はアメリカで宗教団体の教祖をしており詐欺で警察に捕まった。城塚翡翠は親から仕込まれた奇術と並外れた頭脳を生かして今の霊媒師の仕事をすることになったのでは?と千和埼は推測しています。また翡翠はインチキ霊媒師だと言うがただ推理力が並外れているだけでは知りえない事象を把握していたことから実は本物の霊能力を持っており、霊視したことに対して辻褄が合うように合理的理由をつけているだけなのでは?(本当は探偵というのが嘘なのでは?)と推測しています。
まとめ
ミステリー5冠獲得しただけあって「ーmediumー霊媒探偵城塚翡翠」とても面白いです。
原作小説を読むときっと世界観にすぐ引き込まれるはずです。
そして、大どんでん返しにきっと驚愕すること間違いないです。
相沢紗呼さんの他作品にマツリカシリーズがあります。
こちらも傑作ミステリーなのでぜひ読んでみてください!
マツリカシリーズも早くドラマ化してほしいですね。(気が早すぎ)
【2階文庫】廃屋の美少女にパシられつつ、挑むは学園の謎!『小説の神様』が大ヒット中の相沢沙呼さんによる青春ミステリ「マツリカ」シリーズは角川文庫から第二弾まで発売中!サイン本のお問合せ:03-3354-5702 a.i pic.twitter.com/ufLmHX5NDJ
— 紀伊國屋書店 新宿本店 (@KinoShinjuku) September 13, 2016
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